印刷の基礎知識 コート紙、マット紙どっちがいい?

印刷の紙質は安ければどっちでもいい!紙質ってあんまり気にしない方が多いようです。

しかし、気になる方のためにちょっと印刷知識のお勉強。

販売用ノベルティや何か付加価値をつけるために加工をする場合は限定されます。
コート紙とマット紙のメリットデメリットを把握して「ものづくり」の参考にしてください。

コート紙について(グロス系=光沢のある紙)

コート紙のメリット

コート紙のメリットはやはり色の発色が抜群にキレイです。
商品の色目、コーポレートカラーなど色にこだわる商品など色目が忠実にでます。

わかりやすく言う(ちょっと違いますが・・・)とコピー用紙にコート層を塗って光沢を出してつくったのがコート紙です。紙の表面の凹凸がコーティング層で真っ平になり、その平滑なコート層面に印刷をすることで鮮やかに発色します。

コート紙のデメリット

・コート紙のデメリットは水分・湿気(特に水滴)に弱いことです。

皆さんも雨がふったとき、濡れたところがすぐにふやけたり、水滴の型が紙についたことはありませんか?
それはコート層が水分に弱く、濡れた状態で置いておくと硬化してページ同士がくっついて記憶があると思います。

・コート紙には、コシがない(同じ斤量の紙でも薄く感じると思います。)

・コート紙は、細かいスリ傷がつきやすいことです。(コート層の上に印刷インキを載せるため)

ですのでチラシなど後加工が断裁のみなどの場合はいいのですが、折などがある場合は、表面加工をすることで(印刷ニス・PP貼)撥水や傷は解消できます。

ダイレクトメールなどのインクジェット宛名印字などは速乾性のある印字インキを使用しないと触れるだけで宛名印字箇所がこすれて見えなくなります。

マット・マットコート紙について(ダル系=光沢のない紙)

マットコート紙のメリット

マットコート紙は、光沢のない落ち着いた印刷物に仕上がります。

人によっては、高級感があるという方もいます。

わかりやすく言う(またまたちょっと違いますが・・・)とコピー用紙にマット層を塗ってつくったのがマットコート紙です。上質紙と少し似ていますが、紙の表面の凹凸をある程度マット層で平滑になっています。

・上質よりもインキが含浸しないため、色の発色がよくなります。

・コート紙の光の反射でみえなくなることもありません。

・マットコートはコシあり、同じ斤量のコートに比べるとしっかりしています。

・あらゆる加工に適しています。圧着はがきやふち糊DMの指定紙となっています。

・ダイレクトメールの直接印字もインキがマット層に含浸しているのでこすれにも強いです。

マットコート紙のデメリット

マットコートのデメリットは、コート紙よりも印刷インキの乾燥が遅いということです。
十分にインキが乾燥してからの加工をすることが必要です。

コートに比べて発色が少し沈んだ色に仕上がります。

表面加工の問題です。

コート紙に比べて凹凸があるので、ラミネートをすると凹んだところに気泡のようなつぶつぶができます。
マットコート紙は、コーティング(水分=インキ・ニス)はすべて含浸するのであまり適してはいません。

よくあるのが、マットコート紙で印刷した表面にPP貼をするとよくこの現象になります。

まとめ コート紙とマット紙

いかがだったでしょうか?参考になったのでしょうか?

紙質を選ぶにもどこを重視するかで変わってきます。

色目で選ぶならコート紙ですが、後加工でも問題があり、マット紙も問題があります。
もっと細かくいえば、紙厚の問題もありますし、銘柄もあります。

この紙を使えば「どうなるのか」弊社はすべての加工を熟知していますのでご安心ください。
クライアントの仕上がりイメージを実現化できるのも理由のひとつです。

 

タイトルとURLをコピーしました